今回からはLavorgo(らヴぉるご)からBiasca(ビアスカ)まで歩きます。距離にして20.3km、公式所要時間6時間50分。総登攀距離944m、下りが1264mとアップダウン多数。途中でバスの停留所はあります。私は涼しい(むしろ寒め)10月に通しで歩きました。Via Gottardo全行程中で一番きつかった、そして一番記憶に残っています。
まずはLavorgoからChironicoまで。Lavorgoから南は鉄道と高速道路がある川沿いが急に狭くなっています。赤丸がついた緑の線が私がたどる道。Chironicoまでその右側にジグザグの普通道路があるのに対し、緑の歩きの道はまっすぐ上ってく。つまりそれなりの斜度の坂です。
再びのLavorgo駅。駅近くにこの手の建物をよく見るけど、これは何の建物なのかしら?前回同様Nivoまで歩き、今度は分岐をChironico(チロニコ)、Biasca方面へ。Nivoの集落を離れ、小道を登ります。右手の木に黄色のひし形マークが見えます。Ticinoは栗の産地で有名。10月上旬のこの日、道上に栗が大量に落ちてました。本当に本当に拾いたかったけど、この先の道のりが長いので泣く泣く通り過ぎる。
かなり草むらの道を登ってChironicoの集落に着きました。標高800mなのでLavorgoから200mは上。
ここには2軒の教会がありますが、石と木で出来た家々に囲まれるようにあるのが古いSant’ Ambrogioの教会。今回はBiascaまで教会の写真が多いです。
カトリックの教会は、入ってすぐに手などを清める水が入った水盤があるのですが、水盤の中にグラタン皿がありその中に水が溜めてあった。この近くの別の教会でもそうだった。水換えるの楽だからかしら?
Ticino州はカトリック州なので教会の内部が派手!まあ、この程度だったら他にもっと豪華なのがあるよ、と思われるかもしれないですが、自分で山道を上って下りて、こんなところに集落が、教会が、という心理状態なので印象深いです。観光地の教会と違って自分一人だし。教会の建物が作られたのは10世紀ごろとされています。内部のフレスコ画は1400年、一部は1537年に描かれたそうです。
建物の反対側。南にはTorre dei Pedriniという13世紀前半に建てられた塔があるのですが気づかず写真撮ってません。鉄道や高速道路と平行に流れるのがTicino川。そこに流れ落ちる支流の名が、かわいくもTicinetto川。この川を渡ります。LavorgoからChironicoまではそれなりに急な登りでした。ここ、趣味的目的で自然の中の道を切り開いたわけでなくmule、ロバと人間が荷物運ぶための歴史的な実用の道、その昔は重要経路でChironicoも中継地点として栄えていました。なぜわざわざ上るのか?川沿いを歩けないのか?それはChironicoの東はLevantinaの谷が超狭くなっているところだから!超峡谷を通る際の鉄道は、ということで次回は恒例のアレですね。
ちなみにChironicoからは緑の線=昔から歩かれてきた道が5方向に出ています。単なる集落ではなく重要拠点だったことがわかります。
歩行と写真は2013年10月上旬
Via Gottardo LavorgoからBiascaまでの区間 公式サイト