10月も残りわずか!最終日曜日、昨日から冬時間に変わりました。日本との時差は8時間(遅れ)となりました。ヨーロッパでは時間を変えるの(サマータイム導入)は今年で最後だそうで、来年は冬時間と夏時間、どちらで統一するんだろう?
10月になると私の住んでる標高500mくらいのところでは最高気温が20℃を切るようになります。北風さえ吹かなければそれほど寒さは感じませんが、ぐずついた天気、なによりStratus(霞の層)が到来し気分が滅入ります。このStratusは去年書いたように、霞の層の上、標高の高いところに行くと嘘のように晴れてることも多いのです。
10月中旬ともなると紅葉が街中まで下りてきます。そういえばスイスでは「紅葉狩り」との言葉は聞かないかも。近所の街路樹や公園の木々でも十分に楽しめるからかしら。それでも誰もいない森の小道を歩いている最中に、黄金色の葉がさらさらと落ちる音を聞くのは冬の前の秘かな楽しみです。
ブドウ畑での収穫はすっかり終わりましたが、色付いた葉がしばらくの間は残っているので眺めるには良い時期かもしれません。今年のブドウの出来は去年ほどではないにしろ上々です。しかし、このブドウ畑には夏頃から不穏な噂がたっていました。そう、異常少雨で太陽が照り続けた去年は果物の超当たり年でブドウの質も量も素晴らしかった。が、其れゆえ醸造農家の貯蔵槽にはまだまだたっぷり去年のワインが残っています。空けなきゃ今年の分が入らない、と異常に安い値で買いたたかれてるらしい・・・スイスにおけるワインの消費量は長期減少傾向にあります。スイス人曰く、昔はどんな村にも食事処や居酒屋が軒を連ねていて、そういえば通りに酔っ払いが一人や二人いたもんだ。車社会になり小さな村の食事処は激減し、いま私が集落間をつないで歩く際にトイレが無い!問題に直面しているわけです。以前は「スイスワインの生産量はイタリアやフランスに比べると極少量で、国内の需要を満たすには足りないから多くを輸入している」と言われていました。現状は、スイスワインは値段では外国産に太刀打ちできないのに、大手スーパーでは元々安い外国産ワインがさらに値引きして売られている。廃業するスイスワイン農家が増えるだろう。そうなんです。COOPでもどこでも実に豊富な外国産ワインの品揃えで、しかもスイスでもワインは日本よりずっとお手頃価格。(高いワインも売ってるけど)でもあのブドウ畑の景観は飾りじゃないので、もっと地場産ワインを飲まなきゃならないかも、と思った次第。でもつい割引につられちゃうんだわ。
Foire de vin「ワイン市」を含めて秋はFoire「市」が立つ季節でもあります。私はCOOPが開いてる、湖に係留したフェリー内でのに行きます。中ではワインが試飲し放題。ちょっと揺れるけど。サーブしてくれるのは腕利きのバイヤーさんらしいので、この機会に色々質問して知識を深めよう。どれを飲んでも「美味しい」としか分からない私ではあるが。
多くの市町村には市町村所有のブドウ畑があります。ワインは教会行事に必須なので教会では昔から自前でワインを作っていて、教会財産が市に寄付されたり市が買い取ったり。11月から12月にかけて、醸造したワインの試飲会と競りを行う市町村で一般に公開していることも多いです。
Dégustationが試飲、Mise aux enchèresが競りなので、これらの語から検索して行ってみると面白いです。競りは6本単位以上のことも多く、普通の人は見てるだけですけどね。今日の写真のワインはどれもCOOP等で買えます。どの地方のCOOPでも買えるかどうかは不明ですが。
Lausanne市のワインのサイト。
https://www.lausanne.ch/vie-pratique/produits-de-la-ville/vins-de-lausanne.html