今回からBasel(バーゼル)とその近郊を歩きます。Dreiland-Wanderweg、43㎞のロングトレイル。その名も「3つの国のハイキングコース」
太赤線で国境を示しました。F(フランス)、D(ドイツ)、S(スイス)。太緑線に赤の丸が付いてるのがそのハイキングコースで、国境を跨いであります。
地図の下端にBasel駅(赤の細い線が線路)。右上にBasel Badischer駅。地図の右端に少しだけ紫の太線が見えて、これがドイツとの国境。
歩いたのは2025年4月後半。泊まっていたのはRhein(ライン)川の北側、Kleinbaselでした。Kleinbaselは庶民の町として発展、移民や労働者が多く住む町でした。現在でも本気のエスニック料理店が数多く見られました。少し歩くと細長い大きな建物。Basel Badischer Bahnhof(Basel Bad Bf)、駅です。
このBad駅、スイス領土内に蟻ながら、建物はドイツ鉄道、Deutsche Bahnの管轄。時計がある塔の足元、ファサードの上に赤い字での「DB」のマークが見えます。同様にスイス内に蟻ながらドイツ鉄道管轄の駅はバーゼル内にはRiehenなど、またSchaffhouse州にも幾つかあります。いずれもドイツ鉄道と繋がっている駅ですね。
この駅からはドイツへ北と東方向に線路が続いています。現在の駅舎は1913年より使用。1855~1913年まではここより西、前掲の地図ではKleinbaselの文字の下、Messeplatzにありました。現在は別の巨大な建物があります。スイス領土内に入り込んでいるドイツの建物ということで、大戦下はもちろん厳重な検問、また戦後もスイスがシェンジェン条約に加盟する以前はパスポートチェックがあったそうですが現在はフリーパス。
Bad駅からライン川に向かって歩いていきます。庶民の町Kleinbaselですが、川沿いのWettstein地区に限っては1920年度以降ブルジョワが住む界隈として発展しました。古くからの素敵な集合住宅、低層階の建物の連なり。
向こうに製薬会社RocheのRoche Turm。現在は178mと205mのツインタワーですが3番目の221mのができるらしい。Baselは多くの製薬会社の本拠地。
Museum Tinguelyの横を通って川に出ました。茶色の変な(特徴的な)建物だなあと思ったらMario Bottaのデザインでした・・・Jean Tinguelyは動力仕掛けでの造形物で知られる人で、芸術や絵なんて興味ないという方も、もしバーゼルで天気が悪くて日まで暇で仕方がないという場合は行くと面白い美術館だと思います。Tinguelyはフリブールで生まれ、バーゼルで学んだ、ということで2025年の自転車レース・Tour de Romandieでは彼の生誕100年を記念し、2つの町をつなぐコースがありました。
写真は2025年4月下旬
Baselの観光サイト:https://www.basel.com/en