モンブラン・エクスプレス周辺(9)Emossonのダム湖

進行方向の山肌に道路がジグザグについています。谷から随分と上まで登ってきたなあ。

そして森の中をよく見ると、

これは鉄道駅!モンブラン・エクスプレスのChatelard駅からケーブルカーに乗ってLes Montuires。そこからミニ列車がくるっと山を回ってPied du barrage(ダムの足元)駅、そこからエレベーターのようなのでEmossonまで3種の乗り物でダム湖まで行ける、と以前書きましたが、そのミニ鉄道の駅です。ダム建設のための物資輸送のためだった交通機関が今は観光用に使われてます。

岩(小さい)が露出していて若干歩きにくい箇所もありましたが、同時にこのようにしっかり石が敷き詰められた部分もあり、この道が昔から歩かれてきたことがうかがわれます。

この先の現在はダム湖がある場所は、その昔はFinhautなどから夏期の間は高地に上がって家畜の放牧に利用していました。

Emosson湖に出る直前、湖の東岸に沿ってある長い長いトンネルの入り口。この日はとても暑かったのですが、トンネルの入り口にちょっと入っただけで涼しいこと!夏の暑さに耐えられなくなったら(家にクーラーとかないので)ここに来ようかしらと思うも、ここまで来るの大変だったなあ、歩き始めて3時間。

Lac d’Emosson。Emossonダムは1967~1972年にかけて造られた、スイスでは3番目の規模。

標高1985m、1200mちょっとのFinhautから登ること700m以上。3時間を少し超えたくらいで着きました。前半は森の中で日陰もありますが、後半は太陽にさらされるので暑さに要注意です。

ハイキング道表示板の後ろの建物にトイレがありました。

モンブラン等の山が眺められるレストランもありますが、私が着いて一休みしている間に雲がどんどん山頂を隠してしまいました・・・

ここから更に西のVieux Emossonダムがある辺りでは恐竜の化石が発掘されているので。恐竜の像が被っている黄色の帽子は、2016年の自転車レース、ツール・ド・フランスのゴールがここだったことを記念して。

2つのダム湖、大きい右側のがEmosson(1975年操業開始)、左側がVieux Emosson(1955年)。紫太線がフランスとの国境。右側のEmosson湖のすぐ南を通っていますが、かつての国境線は、若干、現在の湖の中を通っていましたが、ダム建設の際に変更されました(二国の自治体の間で同じ面積を交換)。

そうしないとダムが二国の間にまたがってしまうので。もっとも現在でもダム湖はスイス内にありますが、麓にある発電設備などを両国で分け合っています。Emossonダムの底には1925年に造られたBarbelineダム湖が沈んでおり、現在でも湖の水量が減ると旧ダムの壁が見えるらしい。どのダムも鉄道用の発電を目的としています。

ダムに来たならば、ダム壁の上を歩いてみましょう。

工事の際の物資輸送のための運送設備で現在は数人乗りのエレベーター様の乗り物。これに関しては決まった発車時刻はなく、随時運行する形式。

ダム壁の真ん中あたりから振り返ってみると、山肌を下りていく赤い塊が見え、その下に山をぐるっと回るミニ鉄道の線路。

その線路、よく見るとこちらまでずっと続いているんですね。

左端にダムの壁。そのすぐ下まで線路跡が見えました。

現在は使われていなそうですが、トンネルも。

ちなみに6月下旬~夏の間はEmossonダムからFinhautまでバスが出ていて、こちらの方が料金は安いです。更に、レストランなどがある辺りから壁の真ん中辺までを結ぶジップラインもありました。30秒ほどの空中散歩体験で22フラン・・・高い・・・

Emossonダム周辺観光案内サイト:

https://www.valleedutrient.ch/en/dam-of-emosson-fp358

https://www.valleedutrient.ch/en/the-valley/emosson

https://emosson.ch/en/amenagement/emosson-dam

https://www.verticalp-emosson.ch/en

歩行と写真は2025年6月下旬

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