前々回までTicinoの谷、ひたすら山の間、山の麓の小径を歩いていました。山を見上げていました。現実問題としてスイスでも夏は暑いので炎天下に低地の草むらの道はつらかったりします。今回はロープウェーで上空からの眺めを楽しんで見ましょう。場所はスイス東部St. Gallen州のToggenburg(トッケンブルグ)。
Toggenburgはスイスの東端。ちょっと行くとリヒテンシュタイン。車道、バス路線が東西に走っていて両側が斜面で南斜面は冬はスキー場なのでロープウェーが何本も通っていて、夏はハイキングに使えます。バス道=ロープウェーの始発駅が標高1000m前後、ロープウェー駅の最高地点が2260m。実は、この程度の標高では地球温暖化により将来的には雪が不足するかも、と心配して備えているからかどうかは知らないけれど、ポストスキーリゾート、夏期の観光発掘に熱心でハイキング道整備に力が入ってます。ということで道標もばっちり。
Ticino北部の人とほとんど出会わない谷歩きも良いですが、初めてスイスを歩いてみようという場合には少し難があるかもしれません。かと言って超有名観光地の人込みを避けたい方に、とにかく歩きたい人にToggenburgはお勧めです。食料やちょっとした日用品も売ってるスーパーの中規模店舗もあるし、レストランも沢山。またロープウェー駅にはトイレとレストランが大抵ついてます。
そう、2019年の遠出シリーズ。2020年は全く遠出しなかったのだわ。2019年は7月にHaslibergに行き、9月中旬にToggenburgに行きました。泊ったのは一枚目の地図では北西端のStein。
バスでAlt St. Johann(890m)に来て、ここからロープウェーには乗らずに歩いてIltios駅まで登りました。
Alt St. Johannからのロープウェーの途中駅がAlp Sellamatt(1390m)でここからは東にIltios駅へ。 ちなみにAlt St. Johannの先のバス停UnterwasserからはIltios駅までケーブルカーが出ています。
Iltios駅からはロープウェーで頂上へ。乗り物好きには楽しいがロープウェー等はそれなりの運賃で、私は年契約の乗り物が半額になるカードを持っていて往復20フラン。これがないと40フランかな。
Chaserrugg駅(2260m)に着きました。ロープウェー駅から隣の見晴らしのいい突端まで歩きます。
ロープウェー駅を振り返ったところ。
今、東西に長く伸びる峰々の連続の頂の一つHinderrugg(2306m)にいます。峰の連続の南側はスパッと切れた断崖で、下にはWalen湖。
このように峰がボコボコと連続しているのだが、ここからはあまりよくわからないですよね。次回、別の場所からこの峰連続を見てみますね。
Walen湖東端の町Walenstadtから東にSargansまで続く谷合いの細長い平地。
先ほどまではロープウェー駅から西のHinderrugでしたが、東側にもやはり見晴らしのいい場所、お花畑コースがあります。花は既にほとんどなかったですが、こちらのほうが距離的には近いです。
南東方向の眺めですが、
山頂同定図があり、なんとあのGothardpass(ゴッタルド峠)があるではないですか!
再びロープウェーでIltios駅まで戻り、そこからゆるゆるとバスが通っている道まで下りたのですが、この周辺にはKlangwegという家族連れなどで楽しめるような気軽な散歩道があります。コース上にオブジェが点々とあり、Klang=音が出るオブジェが備え付けてあるWeg=道。この手の観光客、家族連れ向けの企画道、結構あちこちにあります。
問題は説明版がドイツ語でしか書いてないことだけどね。音の高低についてとか。Toggenburg、冬にはスキーリゾート地になりますが、ここは滑り降りるゲレンデスキーだけでなくクロカンスキー、スノーシュー、はたまたただ雪原を歩くだけ(道はある)も可能で、この「音を巡る道」は冬でも歩行可能でした。
写真・歩行は2019年9月中旬