Ober-tüllingen(地図左端)はTullingenの丘の端。
丘を下ってスイスに向かいます。
丘の端の端に建つSt.Ottilien教会の中には
三人の聖女を描いたフレスコ画と、その下にガラス板で守られた聖櫃?があるようですが写真だと分かりにくいですね。

丘の端にあるだけあって、教会の前からの眺めは良いです。
左側に見える帯状の緑は多分、ドイツ領内に細長く入り込んだEisernen Handと呼ばれるスイス領土。
丘の斜面に広がるブドウ畑の中、蛇行する舗装路を横切って真っすぐに下ると、
地図だと太い薄紫の国境線と細道が交差するところに国境石がありました。Baselに来て三日目にしてようやく初めての国境石発見!そして今回の遠征で見つけた唯一の国境石でした。
白地に黒の杖(左向き、杖は司教の杖)はバーゼル州の紋章。バーゼルは2つの準州Basel-StadtとBasel-Landschaftに分かれていて、白地に黒はStadt(大体市街地な感じ)の方。右向きで赤の杖だったらBasel-Landschaft。1900年の数字は石が置かれた年。
上部の線が国境線の位置。反対側の側面に刻まれた「GB」はGrossherzogtum Baden(英語だとGrand Duchy of Baden、バーデン大公国)。バーデン大公国はライン川の東側に南北に長細く位置しており、12世紀にバーデン辺境伯領として成立したあと変遷を経て、神聖ローマ帝国解体後の1806年にバーデン大公国、1871年にドイツ帝国の構成国になりました。1900年設置の国境石でもドイツとスイスではなく、GB(バーデン大公国)とバーゼル州との間の境となっているんですね。
細道とはいえ車が通れる道の場合は、スイスとドイツの国旗がついた国境を示す看板が立てられていることが多いです。
看板と国境石とハイキング道の道標。
国境石を堪能したところで、ブドウ畑の中を更に下り、
Wiese川のほとりに着きました。この先にはバーゼルの高級住宅地と言われるRiehenがあり、そこからトラムでバーゼル中心部に戻って今日はおしまい。Weil am Rhein駅からOtlingenまで2時間、Otlingenから国境まで1時間半くらい。私は普通の運動靴で歩きました。
写真と歩行は2025年4月下旬
Basel-Stadt、RiehenにあるB37a番の国境石:















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