川岸に出ました。対岸はGrossbasel。
船着き場に下りていきます。Baseler Fährenと呼ばれる渡し舟の乗り場です。料金は大人2CHF、子供、犬、自転車1CHF。
ライン川を挟んだ古くからの町Gross(大)baselとKlein(小)baselの間には、1879年までは橋が1基しか架かっていませんでした(Mittlere Brucke)。
そこで1853年より順次渡し舟の運航が始まり4艘にまで増えました。その後、橋の建設と路面電車網の拡張により乗船客数が減り、存続の危機から所有者や場所の移り変わりを経て、現在は協会の運営に替わったものの、今でも4か所で運航が続けられています。
船に乗りKleinbaselにそびえるロシェタワーを眺める。製薬会社ロシェの本社。
対岸に着き、船を下り、
遠ざかる船を見送る。4艘の渡し舟のうち、グラスファイバー製の1艘を除き、残りは全て木造船。
船頭席の前には
ハンドル状のものがあり、岸を離れたのちは船を川の流れに対し45度の角度に乗せます。
ちょっと見えづらいですが、川に長いワイヤーロープが張ってあり、ワイヤーロープに滑車を介して船が吊り下げられています。地図上で川を横切る直線と船が描かれているのはこのためです。
対岸のGrossbaselを川に沿って歩くと、次の航路の船が見えてきました。両岸をつなぐように張られたケーブル線とその線につながった船。船は川の流れを利用して動きます。つまり電力等を使わずに、川の流れだけで川を渡る!
私が今いるのは歴史が古いGrossbasel側。それに対しKleinbaselの方には高層ビルが結構建ってますね。もしかしたら既にドイツ側かもしれないですが。
北西方向を眺める。画面左奥、ライン川の左側はフランス、右側はドイツ。ライン川の流れる先はドイツ、オランダ、北海。
2つ目の渡し舟が反対側に着くようです。
船着き場。なるほど船は常に川の流れに対し45度。国際河川ライン川ですから、ロッテルダムなどを目指して巨大な貨物船やクルーズ船も航行しています。巨大な船は北海からバーゼルまで航行可能、それより上流は不可。渡し舟が横切る区間より下流までしか来れないので、渡し舟と巨大船がバッティングすることは無いです。
写真と歩行は2025年4月下旬