寄り道編：MartignyからSembrancherの間、Via FrancigenaはDranse川がつくる峡谷沿いを進みますが（緑の太線）、DranseとRhône（ローヌ）「の２つの川に囲まれた山Mont-Cheminに登って、尾根線を縦走します。今回は右下のSembrancherから左上のMartignyまで3時間半。
前回のBovernierからOrsieresを歩いたのが2021年6月。昔はこの鉄道（MOことMartigny-OrsieresまたはSt-Bernard Express）はもうちょっと独立してたイメージが自分の中にあったのですが、TMRに属し、RegionAlpsの他と変わらない普通の外観の車体。セントバーナード犬のイラスト（前回の最後の写真）が気づいたらなくなっていた。そしてしみじみ感じたのはMartigny-CroixーBovernierーSembranche間の谷の深さ。電車に乗りながら緑の中にすっぽり包まれた気分。
Sembrancherの駅にはトイレがありますが、鍵かかってました。日曜日の午前中だったからかしら？ちなみにスイスの多くの駅同様、無人駅です。駅から旧市街へ歩くと、左手に
左側の二棟は小学校、右側の三角屋根はTribunal du district d’Entremont（地方裁判所）。裁判所には見えない小振りの建物ですが、元々はHopital de Sembrancher、1365年に建てられた巡礼宿。前回は気付かなかった建物なので、発見できて超嬉しい。
教会と、右が役場。前も同じ場所で写真を撮ったけど、気持ちの良い天気だったので再び。
Village広場。右手に平日8～11時のみ営業のカフェCafé-rencontre Helvétia。
相変わらず人が少なくて静か。
背後に山。中央奥に塔のある建物。
Sembrancherから州道、鉄道、川を渡って向かい側の斜面を上ってVensに向かいます。傾斜がきつくなる部分、車道は大きく蛇行してますが、徒歩道はそこを切るように。
Vensまで400mの標高差を上って1時間、Vensから次の集落Cheminまで1時間、Martignyまで合計3時間半で着くはず。
州道、そしてDranse川を渡ります。Village広場からすぐ、州道沿いにホテル＆レストランCafe Restaurant-Pizzeria Les Trois Dransesがあり、日曜も絶賛営業中でした。旧市街中心は人気がないけど、すぐ裏の州道（車道）沿いは繁盛してました。
Sembrancherから分岐して東方向Le Châbleへの線路沿いを歩いた後、ブドウ畑の中の道を登っていきます。
こちら側から見る、学校（右）、現裁判所で昔の巡礼宿（中央）、そして巡礼宿の隣に教会堂（左）。
Catogneの山塊とLe Châbleへの線路。
電車。沿線と先にはBagne谷があり、そのずっと先のMauvoisonダム建設のために1953年に鉄道がSembrancherから分岐してLe Châbleまでの延伸されました。1954年には州道もつくられ、ダム建設（1951～1958年）に使うセメントが運ばれました。
Sembrancherの歴史を語る解説板。三方向に通じる道の分岐点にあって交通の要所として栄えもしたが、それ故の交通量の多さにも悩まされてきたこと。
Grand St-Bernard峠を目指す車が、あの狭いSembrancherの町中を何台も連なって走っている、というすごい写真。
歩行と写真は2024年5月下旬