世界遺産 Lavaux ラヴォー のブドウ畑の中を歩く ホントに歩いてみました (4)

St-Saphorin (サン サフォラン)に着きました。

その歴史はローマ帝国時代にまで遡ることができ、西暦47年の記載がある石柱が発見されているそうです。

中央に見える塔は教会です。建物の基礎は西暦一世紀に造られ、6世紀にキリスト教の教会となり、その後増改築を経て1515年くらいに今日の形になりました。中に入って中央祭壇の右手に「Musée」と書かれた小さな入り口があります。地下室に続く階段を降りると、古代からの発掘物が展示されています。

レマン湖沿いはウェールズからGrand-St-Bernard峠を経てイタリアへ至る最短路(Via Francigena)に当たり、古くから集落が形成されていました。中世から抜け出たような町並みが今も多く残っています。数分で通り抜けてしまう程の小さな規模のままで。

St-Saphorinは2016年に「スイスで最も美しい村」に選定されました。町の中心部にはスイスで一番のソムリエがいるレストランがあります。

教会の横からハイキング路は二手に分かれます。”Autres directions”は「他の方向」の意味。列車のマークの方向がSt-Saphorin駅(gare)。細い路地を下りて、幹線道路をくぐると駅は本当に湖畔の直近。夏場はすぐ近くから湖に入れます(泳げます)。

駅ではなくそのまま西へと歩くと、Rivaz, Cully, Lutryへと続きます。

写真10の黄色の方向表示板にある緑の正方形には”Terrasses de Lavaux”とあり、St-SaphorinからLutryまで続く「ラヴォーの段々畑」との名があるハイキング路を示しています。ハイキング路の3番と70番の道と部分的に共通しています。

Lavauxのブドウ畑が最も美しいのは、St-Saphorinから西の部分ではないかと思います。今回はVeveyからSt-Saphorinまで歩きましたが、時間がない場合はSt-Saphorinまで列車で行って、St-SaphorinからLutry方向へ歩く、あるいは逆方向がいいのではないでしょうか。ハイキング路”Terrasses de Lavaux”ならば、St-SaphorinからRivaz, Epesses, Grandvaux等のワイン蔵が連なる所を結んで歩きます。

Veveyから時間がない場合は、Vevey-Funi駅からケーブルカーでChardonneまで上がるという手もあります。Lavauxの中は意外に最終バスが早く終了してしまうのですが、鉄道とケーブルカーは遅くまでやっています。

この一帯は見通しが良いので、気の向くままに歩いても特に問題はないですが、場所によっては車の往来が意外に多いです。指定ハイキング道は一般車の通行が若干少ないところを選んでくれている事が多いですが、それでも「ハイキング専用路」ではないことを忘れないでください。一般車が入ってこないところでも、農作業の車両は走っています。また強い日差しにも注意が必要です。

Veveyという少し大きめの駅から標示板に従って歩く方法を4回にわたって紹介しました。もっと小さい駅ならば標示板を見つけるのは容易です。これで何処へでも一人で歩けるようになりました。

でも山道や自然の中を歩くときはどうするのか?ー山の中といっても、基本的には道を歩くので設置されている黄色の方向表示板に従うのは同じです。

そうは言っても森の中に入っていくには少し勇気がいるぞと思う方のために、もうちょっとナチュラル度が高いエリアを歩く例について書きたいと思います。あと、とても大事なこと、「入ってはいけないエリアと通っても大丈夫な柵」これだけは是非読んでほしいです。近いうちに掲載します。

心に留めておきたいことの一つが、スイスでは古くからある街の中心地は、駅から離れているということです。Veveyも駅から5分くらいの所に美しい旧市街が残っています。Veveyに限らず、駅での時間が余ったら、旧市街がないかと調べて足を運んでみましょう。

今後の掲載予定記事(順不同):入ってはいけないエリアと通っても大丈夫な柵

まだまだある、ブドウ畑の中の道

スイスワインを飲む・買う

昼ご飯・晩ご飯・飲み物

補足:ハイキングの標示板

ハイキングに使う地図

もっと自然の中の道

等々

写真撮影日 2017年6月

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